眼科的検査の意義
レックリングハウゼン病かどうかについては臨床的診断基準に基づいて診断される。診断基準については下記の記事にまとめた。
子供が6歳ごろになっても、同病かどうか確定できない場合には、より詳しい眼科的検査をしてはどうか
⭐️⭐️⭐️
レックリングハウゼン病においては、カフェオレ斑、神経繊維腫、雀卵斑様色素斑はいずれも合併頻度が95%と高い。
しかしカフェオレ斑や雀卵斑様色素斑が出生児もしくは小児期に高頻度で発生するのに対し、神経線維腫の発症年齢は15歳ごろと遅い。
症例によってはこの間の診断が困難となる。
一方眼科的検査項目では紅彩結節は80%の合併頻度があり、小児期に高頻度で発現するため神経繊維腫発症よりも発現時期は早いとされる。
実際に診断を迷うと考えられるのは、6個未満のカフェオレ斑のみの症例、成人でも親類に同病の患者がおらず神経線維腫が認められない症例、レギウス症候群が疑われる症例など。
具体的には、眼科的検査項目としては次のとおり
- 矯正視力検査
- 無散瞳下での細隙灯顕微鏡検査
- 視神経膠腫の検索目的での散瞳下での眼底検査
加えて同病が強く疑われるが、細隙灯顕微鏡でlisch結節を確認できない症例では、隅角鏡を用いて検索
なお、小児では 5から6歳ごろから眼科受診を開始。
⭐️⭐️⭐️
東京医科大学の「レックリングハウゼン病が疑われた症例に対する眼科的検査の意義と連携について」
を参考に記載しました。
成長段階に応じて起こりうる合併症については下記の記事にまとめた。