成長段階に応じた症状
レックリングハウゼン病には皮膚や神経系や骨病変や目など、多様な病変が生じる場合がある。
成長段階に応じて、どのような症状が生じる可能性があるのか、ある程度知っておくと、安心ではなかろうか?
患者や患者家族として、どのような症状が発生しうるのかを知り、異変を感じたときには定期検診を待たずに受診して、早期発見早期治療に役立てれるのではないだろうか?
以下は、日本皮膚科学会の「診療ガイドライン」に基づいて、成長段階に応じて起こり得る症状と発生頻度をまとめた。
なお、診療ガイドラインはインターネット上で検索すれば、簡単に手に入る。
1 出生時
カフェオレ斑 95%
頭蓋骨や顔面骨の骨欠損 5%
2 乳児期
四肢骨の変形や骨折 3%
3 幼児期(1歳から)
雀卵斑様色素斑 95%
知的障害(IQ 70以下) 6〜13%
注意欠陥多動性 40〜50%
自閉スペクトラム症 20〜30%
4 小児期(2歳から)
視神経膠腫 7〜8%
紅彩小結節 80%
てんかん 6〜14%
脳血管障害 4%
5 学童期(6歳から)
神経の神経繊維腫 20%
びまん性神経繊維種 10%
脊椎の変形 10%
限局性学習性 20%
偏頭痛 25%
6 思春期(12歳から)
皮膚の神経繊維種95%
7 その他
悪性末梢神経しょう腫瘍
30歳前後が多いが、思春期ごろ発症することも。合併頻度は2%。