ブラックボランティア
ブラックボランティアと言う本を読んだ。
東京オリンピックのボランティア募集に対する批判が主な内容。
- 制服と食事のみの支給であり、日当や宿泊費及び交通費の支給は無い。
- オリンピックにはスポンサーがつき、莫大な利益が組織委員会に入る。
- したがって、無償で人員を確保する理由はない。
- 無償で人を確保するならばそれは、単なるやりがいの搾取である。
- なお、ブラックボランティアの問題は大手メディアでは報道していない。これは大手メディアが東京オリンピックのスポンサー企業であるためだ。
このほかにも、アスリートファーストと言いながら過酷な夏に大会開催をすることに対する疑問を呈している。
⭐️⭐️⭐️
以前、逃げるは恥だが役に立つというドラマにおいて、「愛情の搾取」の話があった。愛しているならば妻は家事や育児をやりなさいという構造に疑問を投げかけた話。
ブラックボランティアも同じく「やりがいの搾取」がある。オリンピックを盛り上げようと言いやる気につけ込んで、ただ働きの人を確保しようと組織委員会は考えている。
これからボランティアに参加しようと考えている方々は、背景を考えた上で参加するかどうかをよく検討したが良いと思う。
もちろん背景を知った上で無償でも良いと思って参加するのはなんの問題もない。問題なのは、背景を知らずに災害ボランティアと混同し、必要がないのに無償で働いてしまうことだ。
世の中、無知につけ込んで無知な人を搾取しようとするものが多すぎる。
大企業だって同じだ。消費者に無駄な消費行動を促すことも利益のためならばいとわない。
そのような輩が世の中にいると理解した上で、生きていかないと思わぬ搾取に遭ってしまう。